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オレンジは、それなりに高く(笑)/TPP騒動に思う

環太平洋戦略的経済連携協定=TPP(トランス・パシフィック・パートナーシップ)が、
またもやただでさえぐらぐらの政権の屋台骨を揺るがしているようです。
そもそも候補者の間で政策を戦わせることなく、
風(自民党への逆風?)とやらでたくさんの議員さんを抱えてしまった政党の
脆弱性ありましょう。
Twitterでもつぶやきましたが、
このTPPについても与党内で議論が出来ていないらしいのです。
もちろん、私は、日本が国際的議論のテーブルに着くこと自体を否定しているわけではありません。
議論に加わることは大いに成すべき事かと思っています。

もっとも、現段階で、
日本がTPPの交渉のテーブルに着くことがプラスであるのかマイナスであるのかまで
結論を出して申しているのではありませんが、
米国は明らかに、日本が加わることで、交渉の妥結というものが遅れるとして「マイナス」と読んでいるようです。
 さて、日本は、資源小国、
そして、技術立国を目指して国際社会での地位を保たなければならない国であります。
しかしながら、
「なんで一番でなければならないのか、二番ではだめなんでしょうか」
というフレーズでしか先端技術を捉えられない閣僚が居る菅政権で、
まともな政策議論は望むべくもないと思うのです。
先端技術開発に予算を割く気概もない、
そのベースとなる義務教育から高等教育までを含めた、「教育」を復活するための明確な指針もない。
今後、弱肉強食の国と国が対峙する中で、
どう生きていくかの国家観もないわけであります。
そんな中で、なにをどうして、日本がこの枠組みに足を踏み込もうというのか?
流行に乗り遅れまいとあたふたとする、ミーハー国家としか見えないのは私だけでしょうか。
少なくとも、原則100%関税撤廃の貿易自由化を標榜する枠組みへの参加を目指すというなら、
政権与党内で十分な議論が成されているべきだと思うのです。
それも無しで、所信表明演説で「参加検討」の表明をするのは如何なものでしょう。
そんなに軽々に語られるべきものなのでしょうか。

 TPPは、
もともとシンガポール・ブルネイ・ニュージーランド・チリの4カ国が、
その4カ国の中で貿易を自由化しようという経済協定だったそうです。
それに米国や豪州というお友達の大きな国が加わる話が出たため、
日本もその流行に乗らないとダサイと思われると思ったのでしょうか(笑)。

農水省は、
「TPPの枠組みの中で、どうして食糧自給率を維持し、食料安全保障を実現できるのか。」
「TPPに入ると、日本の農業は壊滅的な打撃を受ける。」
「農業分野における、その生産の縮小は4.1兆円と推計される。」
と大あわて。

一方で、
経済産業省は、
8兆円の輸出増となる」などと試算額を示しています。

 私の住む愛媛県は、漁業県であると供に農業県でもあります。
食品製造・販売業に携わってきた私は、
その間、多くの食材の供給地が価格的優位性から、国内からどんどんと海外へシフトしていく課程を見てきました。
多くの冷凍野菜が外国からの輸入品であります。
調理食品も多くが、海外の工場で日本のレシピと品質管理基準に沿い生産されて、
かなり高いレベルの商品となって輸入されています。

様々な事件や事故
(中国からの輸入食品の残留農薬の問題や禁止薬物の使用、故意による異物混入等)
が発生する中、
多少の揺らぎはあるものの、供給地の海外シフトは止まる風はありません。
水産品も、南米で取れた烏賊(イカ)が、
中国で加工されてロールイカになって輸入されます。
オホーツク産の鮭が、中国やベトナムで骨なし加工されて日本の施設給食に利用されます。
北海道産のホタテ貝が中国でウロ取り加工されて、
日本の外食メニューに載ります。この流れは、止まるところを知りません。

 愛媛では、「みかん」がオレンジに脅かされ、
「真珠」も「養殖魚類」も海外の価格優位と品質の上昇に競争力を失いかけています。
生産原価を割るほどに低迷する市場価格がそれを物語っています。
 6~7兆円の規模で成された、ウルグアイラウンド対策費は、
どう日本の農業を再生させたのでしょう。

国政の無策は、確実に日本の食糧自給率を下げ、食料安保の危機が叫ばれて久しいわけでございます。
確かに、その6兆円の使い道は、
遊休農地をお花畑にすることに使われたり、
耕作放棄地にまで伸びる灌水用のパイプライン敷設に使われたり、
高規格の農道整備に使われたり、
環境保全とはまったく逆の護岸工事に使われたりと、
結局日本の農業は変わるどころか、衰退の一歩を歩んでいると感じます。

(ある町では、温泉を掘ることに予算が使われたと言います。
 温泉施設を利用することで農家の方々が健康を維持増進することが出来る。
 そして、生産力向上につながるという、それが農産物の自由化対策になるという理屈なのです。
 まさに、仕分けの必要な事業ですね(笑)。)

 私は学生時代、投資理論の勉強をし、
農業構造改善事業(公共投資です)を卒論のテーマに選びました。
ハードへの投資が主だったのですが、便益(ベネフィット)の計量の結果、
人材への投資とマインドの変化の問題が、便益増大・維持にかなりの大きな部分を占めると結論づけました。
それは、ある意味計量できないものであったわけです。

つまり、今後、日本がどう「農」「漁」を守り育てるつもりなのか。
国から必要であると感じさせられない産業は、自らを律することは出来ません。
そういう意味でも、
原則貿易完全自由化のTPPについての議論は、国内でもっと成されるべきではないでしょうか。

 ご存じの通り、日本の農業の経営面積はとても狭く、
農地は継ぎ接ぎなものが多いのです。
大規模農地で行われる農業、あるいは価格の安い土地で行われる農業、
安い労賃水準の地域や国で行われる農業と伍して自由貿易にさらされる農業が
魅力的な産業と映るかということなのです。
マインドは、少なくとも冷え込んでしまいます。
いくらかのお金を握らせたとしてもです。
生産性や経済性という観点からだけ、日本の農業を見てしまうと、
輸送に使う燃料に大きな環境税を含ませることでしか、優位性は保てなくなるのではないでしょうか。
食の安全と言ったところで、先に述べたように、
日本の品質基準を満たす産地というものがグローバルで生まれてきた際には、
日本の農業はとても立ちゆかなくなることでしょう。

 ここで、農地の生態維持機能やら保水地・涵養地としての機能まで持ち出すことは避けますが、
この議論は、まさに日本の形、日本の国土がどうあることを政権が望んで目指しているのかを表していると考えます。

 繰り返しますが、
このことを、党内議論無く、唐突に出してきたことはまったくもって理解できないのです。
まずは、与党内で十分な議論を成さなければならないのです。
そして、大方の結論を持った上で与野党の議論を進めなければならないのです。
そこまで大切なものであることが理解できないようなリーダーにこの国を任せることは出来ないと思うのは
私だけでしょうか。
 ここでは、あえて、水稲農業が日本の文化であるとか、日本の歴史であるとか言うつもりもありません。
事実、米の消費量は年々減り続けているのですから・・・。
しかし、一方で農業の大規模化を進めながら、減反政策をとってきた日本。
そして、民主党政権は、農家に対して、所得保障を行うとしています。
この所得保障の制度で農業従事者の生産意欲というものが維持増進されるのでしょうか。
温泉よりはましかも知れませんが、今必要なのは、農家のみなさんへのご機嫌取りではなく、
日本の国をどういう国にするかという議論とその実行なのです。
米価管理をしていた食管制度を見直した上で復活した方が良いのかも知れません。
豊作を喜ぶことが出来る農業を取り戻すべきだと思うのは私だけでしょうか。
そして、食糧安保。
どの国も、自国民に食べさせる食糧が無くなったときに、
他国に食料を輸出するはずはないのです。

飽食と言われる日本ですから、食の質は見直されるべきでありますし、
食べる以上に捨ててしまうような罰当たりな食糧の廃棄は戒められなければなりませんが、
電気製品や自動車などの工業製品を外国へ売って目先のGDPを上げることよりも、
食糧安保をまず考えるべきではないでしょうか。

与党内でも百人を超える反対議員が居るというこのTPP議論。
一気に、政界再編につながればと思うのは私だけでしょうか。

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神戸の震災の支援に行き身体の動かない自分に気づきました。
それからジョギングやスイミングを始め、14㎏の減量。
一応、トライアスリートです。冬場は、駅伝も走ります。
JC時代から、地域づくりに関わり、公開討論会を開くなどしました。そんな私が、2009年夏、公開討論会の当事者になってしまいました。
その後、0からのスタートとして、市議会議員に当選して活動を続けています。

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