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ごみ処分場の要らない地域に

数年前の話ですが、日本青年会議所が行った環境を主題としたドイツミッションの報告書の中に、
まさにゴミ大国日本の進むべき道を示す驚き(日本の常識では)の事実を見つけたことがあります。

なんと、ゴミ不足で仕事が無いというのです。
ある町では、30ヘクタールの埋め立て処分場が100年も持ちそうだというのです。
そして、あまりにゴミが少ないので、二つある焼却施設の一つを閉鎖したというのです。

たとえば、紙を燃やしてしまうのと、再生するのとどちらがコストがかかるのでしょう。
古紙の再生について、日本は世界に誇るべき循環システムを持っていました。
ところが、もう何年も前から、
バージンパルプ使用の紙と再生紙を比べると再生紙が高い時代になってしまい、
再生紙利用促進運動をやっても未だにバージンパルプ100%使用した紙の方が安いという時代が続いています。

古紙再生の環境負荷について、そのコストをどう計算するかという問題はありますが、
そもそも再利用(Reuse)や再生品の使用(Recycle)と比べて燃やしてしまう方がコストがかからないとされていることが問題なのです。
燃やしたときに出る二酸化炭素の処理やあるいはダイオキシンの危険性はどう計算しているのでしょう。
ちなみに、ドイツのコスト計算では、1トンの紙や生ごみの焼却するには400マルクかかるが、再利用するには200マルクから300マルクで済むとのことです。
(これもまた、どこまでのコストを含んでいるかそのレポートでは明らかではありませんが・・・。失礼)

もう一つのお話は、ビール産地として有名なミュンヘン市の話です。
ミュンヘンでは公共用地で行う行事では、使い捨て容器は使用禁止です。
そんな法律(正確には条例)ができてから、
通風持ちの私にはたまらないかの有名な何百万人も集まるビール祭のゴミは、
条例施行後の2年間で16分の1に減ったと言うのです。

建築廃材は、ガラス・金属・木材などに分別し再利用が義務づけられています。
生ごみは、分別して回収し、企業(税金を使って)が堆肥化します。
各家庭で堆肥化する場合には、補助金が出されます。
粗大ごみは、収集センターに集められ、使える物は市民が持ち帰ります。

16分の1という数字には驚いてしまうのですが、
この、今では当たり前の環境先進国ドイツの「ゴミを減し再資源化するシステム」も、
そんな昔から確立していたわけではないのです。
日本と同じように、新たな処分場建設が住民の抵抗で難しくなったここ20年ほどの事情によるのです。
ところが、同様にゴミ問題に悩んだ日本とドイツの対応の差がここまで出てきたのは、
なにが違うことによって起こったのでしょう。
例としてよく示されるものですが、ダイオキシンの排出量規制値です。
日本では、ドイツの規制値の800倍の努力目標が示されていたに過ぎませんでした。
(ドイツでは、排出量が1立方メートルあたり0.1ナノグラムを越えると
 施設そのものが閉鎖されるのに対し、
 日本では80ナノグラム以下に抑えることが目標値とされていた)
また、ある番組の中で、ダイオキシン汚染について危機を指摘したキャスターは、
その汚染された植物が発見された地域の農業団体に訴えられる始末です。
つまり、日本で大事なのはお金なのです。
処分場周辺の国民の生命や健康に対する危険よりも、お金が大切なのです。
農産物を食べた国民の命よりも汚染されていても農作物が売れることが大切なのです。
それに、ごみ処理施設などは、一般に迷惑施設と呼ばれてまして、
それらを受け容れる地域はそれを受け容れる代わりに様々な政策的優遇
(見返り事業と呼ばれたりします)を受けるのです。

私どものまち宇和島でも、迷惑施設を受け容れる代わりに、
その島に橋を架けるというあまりに単純な図式の見える計画が検討されています。
私は、「施設を作る場所がその島であるから反対」という立場はとりません。
一部の九島の処分場建設に反対される皆さんは、西風が吹けば市街地に排煙が流れて来る。だとか、
処分場施設から漏れ出た汚水が海面養殖の漁場を今以上に汚染してしまう。とか、
処分場の近くの養殖場で養殖された魚は、市場で良い評価は得られないだろう。とか言います。

しかし、「それではどこかの山奥ならばいいって言うの?」とお聞きしたくなるのです。
どこに造るかという検討よりも、
現状の技術(先立つものに糸目を付けなければ別でしょうが)では、
生命は危険に晒され、
環境を破壊する施設なのだと言うことを認識することがまず必要であると言いたいのです。

自然を大切にしようと考え、
自然(環境)に大きく依存した産業を地場産業として持つ地域であると自覚しているとするならば、
まず、「他に例を見ないほどの世界最高レベルの処分施設を望む。」
そんな価値観が必要かと思います。
そんな施設は、べらぼうに先立つものを食ってしまいますから、
そこそこのレベルで手を打とうというのが、一般の価値判断になるかも知れません。

しかし、先に述べたドイツの例のように、
ゴミを減すシステムを作ることで、
ゴミが減った分生命身体の危険は減すことが出来るということに気づくべきです。
ゴミが減れば、その分少しだけ寿命(処分施設も私たちも)が延びます。

処分場建設に対し、危機感を持ち、安易に見返り事業に心を動かすことなく、
施設のプランを立てるべきです。
そして、ゴミを減らすこと、そういうプランを同時に検討して行くべきです。
環境先進国に学びましょう。環境先進地域「うわじま」を目指して。

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Author:motosuke.net
神戸の震災の支援に行き身体の動かない自分に気づきました。
それからジョギングやスイミングを始め、14㎏の減量。
一応、トライアスリートです。冬場は、駅伝も走ります。
JC時代から、地域づくりに関わり、公開討論会を開くなどしました。そんな私が、2009年夏、公開討論会の当事者になってしまいました。
その後、0からのスタートとして、市議会議員に当選して活動を続けています。

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