FC2ブログ

Entries

修復腎移植の評価にかかる言動による損害賠償請求訴訟判決を受けて

残念な結果でありますが、
第一審の判決が、本日言い渡されました。

裁判資料を全て読んだわけではないのですが、
判決文を読んで感じたことをとりあえず述べてみたい思います。

まず、この裁判は、
修復腎移植が患者さんにとって安全かどうかとか、
国に対して、修復腎移植の再開を認めてほしいだとかを争うとか、
という裁判ではありません。

また、体裁として、
>本件は,慢性腎木全患者又はその遺族である原告らが,日本移植学会の理事
>等の役職吐あった被告らに対し,同人らの後記言動によって,平成19年7月
>12日に「『臓器移植に関する法律』の運用に関する指針」(以下「ガイドライ
>ン」という。)が改正された結果,修復腎移植を受ける権利(人格権)が侵害さ
>れたと主張して,不法行為に基づく損害賠償請求権に基づき,それぞれ慰謝料
>等及びこれに対するガイドラインが改正された日である平成19年7月12日
>から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事
>案である。 ※1
となっていますが、
被告に対して、賠償金を支払ってほしいとかいう裁判ではなく、
被告らの古い知識や経験に基づく修復腎移植を評価する言動で、ガイドラインの改定などが行われ、
それらによって、早期に修復腎移植の保険医療としての再開が出来なくなった。
また、本来、患者自らが、担当医師・医療機関と相談して、自由に治療方を決められてきた医療が、
保険適用されない医療とされたことによって、その道が閉ざされた。
そのことによる患者への不利益と権利侵害を認定して欲しいというものであったと思っています。

正直に申し上げて、不安的中。
被告らの行つた言動を、「意見の表明」と評価し、客観的な証拠の正否を判断せずに、
両論を併記することで、訴訟を終結させる判決としたと感じました。

被告らの事実誤認による言動や間違いを指摘するデータを知らされた後も誤つた言動を
訂正しなかつたことを重大と評価していないことは、大きな問題でありましよう。

科学者であり、その学術会議等を主催する立場にあるなどした被告らの言動は、
たとえ、意見表明であったとしても、
社会、特に被告らの意見を聞いてガイドラインを改正されたとみられる厚生労働省にとっても、
世論を形成しうる強大な情報発信者マスコミにとっても、記事づくりのネタになったのでありますから、
その影響は甚大であり、新事実が判明した後にも、その言動を訂正しなかったことは、
社会通念上許されるとは言いがたいと考えます。

また、先に、科学者でありと前置きをしたように、
被告らの言動は、事実に基づいて表明されるべきであり、
誤りが指摘されれば、真摯に検証を行うのが、科学者としての正しく、また非難されない
態度であると考えます。

たとえ、被告らの知見というものが、古いものであって、言動を行った当時、修復腎移植という医療に
付いて評価が出来るだけのものがなかったとしても、科学者であれば、他国で行われた実積も含め、
常に見なおしを行い、新しい知見に基づいたものに評価を変えていくのが科学者の務めであると考えます。

そんな意味で、裁判所が、科学者が倫理的にどう在るべきかという所にまで踏み込まなかったことは、
司法の限界であつて、
本件訴えが、争訟性ありとし、
また、被告らに当事者適格があるとして、門前払いをせず、
以後の訴訟を指揮した裁判所には敬意を表したいと思います。

また、
>慢性腎不全に対する治療方法の発展
>を願う患者ら及び医療従事者の真摯な思いに鑑みれば,国内での研究,議論の
>進展並びに患者及び医療従事者の対話と相互理解によって,慢性腎不全に対す
>る優れた治療方法の実施に向けた様々な取組がなされることが望まれる。 同※1
と理由の最後に添えられたこともまた、原告への理解の気持ちを精一杯示したものと評価したいと思います。

今後は、
判決を詳細に読み込み、現制度(訴訟制度)のもと、どのような戦いをしていくのか、
NPOで相談をして決めて行きたいと思います。

医学的には、勝負あったと言うところまで来ているのですが、
修復腎移植が日本の保険医療として認められ、全国の患者さんを対象として行われることで、
一人でも多くの方に健康な生活を取り戻して欲しいと思っているのです。

※1 平成20年(ワ)第979号 損害賠償請求事件   判決文
スポンサーサイト



この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://motosuketrd.blog.fc2.com/tb.php/1084-7e2859b9

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

Calender

01 ≪│2020/02│≫ 03
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29

Translate【Japanese→English】

English

Profile

motosuke.net

Author:motosuke.net
神戸の震災の支援に行き身体の動かない自分に気づきました。
それからジョギングやスイミングを始め、14㎏の減量。
一応、トライアスリートです。冬場は、駅伝も走ります。
JC時代から、地域づくりに関わり、公開討論会を開くなどしました。そんな私が、2009年夏、公開討論会の当事者になってしまいました。
その後、0からのスタートとして、市議会議員に当選して活動を続けています。

Categories

Afurieito Fc2

Twitter

Twitter < > Reload

Search

Tag Cloud

医療(#1)議員任期(#1)キリスト教(#1)無駄撲滅(#2)安易な需要予測(#1)人権(#1)イラク(#1)迷惑施設(#1)加害者(#1)農業(#1)自虐史観(#2)台湾(#1)食糧安保(#1)A級戦犯(#1)リサイクル(#1)コスト(#1)市民意識(#1)公務員給与(#3)合併(#1)倫理(#1)メルマガ(#1)システム(#1)ODA(#1)地方空港問題(#1)金太郎飴(#1)消費税(#1)宗教対立(#1)教科書採択(#1)情報公開(#4)一票の格差(#1)ネガティブキャンペーン(#1)家計簿(#1)市役所改革(#2)ネット利用(#1)生活者重視(#1)まちの家計簿(#1)地方分権(#1)不法投棄ゴミ(#2)公式参拝(#1)公立病院(#2)地元主義(#3)ダイオキシン(#1)ゴミ処理(#1)会議手法(#1)被害者(#1)知事(#1)財政改革(#1)公教育(#1)税金の無駄遣い(#1)事業仕分け(#1)公約(#1)地方空港整備(#1)直接民主制(#1)対中政策(#1)入札制度改革(#1)長野県(#1)教科書(#1)学校統廃合(#1)教科書問題(#1)表現の自由(#1)リストラ(#3)政策棚卸し(#1)田中康夫(#1)歴史認識(#1)政策決定(#1)談合(#3)英霊(#1)アリバイ民主主義(#1)第3セクター(#1)混合診療(#1)ジェンダーフリー(#1)財政出動(#1)誇り(#1)ゴミ減量(#3)公共放送(#1)ローカルマニフェスト(#1)年金(#1)九島架橋(#1)契約違反(#1)地域通貨(#1)マニフェスト(#4)行政改革(#3)自治体規模(#1)中曽根(#1)公開討論会(#2)チベット(#1)自虐教科書(#1)市民の声(#2)入札監査(#1)市民参加(#1)市長選挙(#1)契約(#1)民主主義(#1)プロポーザル(#1)選挙制度改革(#3)入札改革(#3)世襲議員(#1)靖国(#1)住民自治(#1)市町村合併(#2)議会(#1)原子力発電(#1)大学誘致(#1)歴史教科書(#3)介護(#1)食の安全(#1)道徳(#1)改憲(#1)リーダーシップ(#1)政治指導(#1)ごみ処理費用の外部化(#1)

Indicator of motivation

Ranking

FC2Blog Ranking

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Mobile

QR