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子ども達の医療費無料範囲の拡大について

 子どもたちの医療費に対する助成を行う自治体※1が増えています。宇和島もそんな住民サービスを行ってはどうかという意見も在ります。しかし、そもそも、医療費が無料であるべきなのでしょうか。現在、働きたくとも仕事が無く、収入のない方に対する保護施策として、医療扶助の制度(生活保護の医療費扶助)※2があり、一人親家庭でも18歳までの医療費の自己負担を軽減する制度があります※3。そして、普段から保険料を支払っておくことで、医療費は一部負担で済む制度「国民皆保険制度」が基盤にあるのです。また、医療費が高額となった場合、1カ月に支払った医療費が自己負担限度額を超えたときには、その超過分を支給してもらえます※4。ある額以上(所得によって違います)は全額負担する必要は無いのです。当然、所得の低い方や重篤な病気で医療費が高額に及ぶ方への援助は引き続き手当してさしあげるべきでしょう。しかし、医療費無償化は基本的におかしいと思っております。日本人というのは、医療のフリーアクセスというのが長く続いているので、大病院指向があったり、はしご診療をしたりします。田舎町ですが、医療機関の充実している宇和島でも市立病院の救急医療をコンビニ的に使う市民がおられるといいますから、現状での医療費の無償化は、医療費の際限ない拡大を生むように思います。
 18歳までの子供の医療費を無料化すると医療保険の給付費は8,400億円※5増えるという試算を厚労省でしております。そして、この上にもっとひどいのは、必要のない医療サービスまで求めてしまう人たちが増えるという試算※6も同時にされています。医療費無料化によって30%以上医療費が増加するというのです。窓口負担があるかないかで3割増えてしまうんです。現在のコンビニ受診が当たり前に行われている状態で、もし宇和島が医療費の無料の年齢の拡大をしてしまえば、市立病院の救急体制というのは破綻するのではないでしょうか。大した病気ではないのに、平気で受診する人が増えるのです。ですから、市民サービスとして医療費の無料化とか、負担軽減する施策を検討する一方で、健康維持のためのインセンティブを高めると供に、医療の選択の仕方の道筋をつくらないと、フリーアクセスによる大病院指向だとかはしご診療だとか、コンビニ受診等の問題の解決を考えなければ、安易な無料化は、地域の医療体制の崩壊を招く危険性を持つと思っております。国が施策としてやるのであればもうそれは仕方がないですが、自治体で単独でやっていくべきものではないというふうな考えを持っています。国全体で子どもの医療費を抱えようと思えば、それはいいのかもしれませんが、宇和島市がよそもやるからと医療費の無料化をするべきではないと考えます。
※ 1 全ての市区町村が独自事業で窓口負担の無料化や軽減を実施しており、中学卒業まで無料の自治体は930(2014年4月現在)。
※ 2 生活保護を受給している場合、医療費の自己負担は原則ありません。保険の適用外となるような薬については負担が必要となります。
※ 3 所得制限があって、自治体によって差がありますが、医療費の自己負担分は助成されます。※1同様、差額ベッド費用は出ないなどの制限を受けます。 
※ 4 高額療養費制度 1カ月に支払った医療費が自己負担限度額(所得によって変わります)を超えたとき、その超過分を支給してもらえる制度。
※ 5 子どもの医療費の窓口負担は、法律上小学校入学前までが2割、小学生以上は大人と同じ3割で、無料化の対象が小学校入学前までだけなら給付費は国全体で年間2,400億円増、中学卒業までだと7,100億円増、高校卒業までだと8,400億円ふえるというふうに試算している。(厚生労働省 平成28年2月25日発表 患者負担を無料化した場合の影響額 より)
※ 6 上記の内、無料化した場合の波及増は、1700億・2400億・3,000億と試算している。(同上)
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神戸の震災の支援に行き身体の動かない自分に気づきました。
それからジョギングやスイミングを始め、14㎏の減量。
一応、トライアスリートです。冬場は、駅伝も走ります。
JC時代から、地域づくりに関わり、公開討論会を開くなどしました。そんな私が、2009年夏、公開討論会の当事者になってしまいました。
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