Entries

修復腎移植訴訟第12回口頭弁論 ご報告

5月8日13時30分から松山地方裁判所で修復腎移植訴訟第12回口頭弁論が開かれました。
被告が在籍した大学病院への調査嘱託の結果、10年間では、部分切除(41%)より全摘(59%)の割合が高いという事が分かり、部分切除が標準医療であるとの被告の主張について、事実と異なるという結果となりました。

また、高原被告が宇和島市立病院の修復腎移植を解析した原資料に関する釈明を十分に行っていないことに関して、再度釈明を行うよう求釈明申立書を3月27日に提出しました。
「戻せる腎臓は戻すべき」と言う被告の主張は、すでに自家腎移植が0.56%しか行われていないということで事実と異なり、部分切除も当時の標準医療とは言えないことがわかりました。
次回以降、高原論文の原資料が焦点となります。

次回は9月4日13時30分松山地裁にて開廷。

===================================
修復腎移植訴訟第12回口頭弁論記者会見詳細報告

13時30分から松山地裁で修復腎移植訴訟第12回口頭弁論があり、
その後14時から当会の主催で伊予鉄会館3階ロビンルームにおいて記者会見を開いた。

光成弁護士の進行で山口弁護士が準備書面(15)の内容について説明を行った。

被告側は腫瘍径4cm以下の腎癌について以下の主張を展開している。

(1)相川被告が、平成20年3月19日、国会議員で作る「修復腎移植を考える会」において、4cm以下の小径腎癌は部分切除が標準的な治療法になってきている。

(2)病腎移植の提供者となった腎癌患者は全て部分切除で対応可能な患者であり、敢えて腎全摘術を行うことは患者自身の腎機能を将来的に悪化させ、生命予後も悪化させる不利益がある。

それに対し準備書面(15)で、原告は以下の反論を行っている。
(1)腫瘍径4cm以下の腎癌において、現実の治療として部分切除よりも全摘が標準医療とされている。

(2)被告らが所属し、または所属していた大学病院に調査嘱託を行った。
  被告らが所属し、または所属していた大学病院は、言うまでもないが日本を代表する最先端医療を行う大病院である。このような大病院においても、小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)でさえ、以下のとおり部分切除より全摘出の割合が高い(5大学7病院合計数)。

ア 1999年度(平成11年)から2008年度(平成20年)合計
    ① 小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)の手術症例数:994件
    ② ①の内、全摘出:591件(59%)
    ③ ①の内、部分切除:403件(41%)

イ 各年度内訳
   (ア) 1999年度(平成11年)
    ① 小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)の手術症例数:74件
    ② ①の内、全摘出:50件(68%)
    ③ ①の内、部分切除:24件(32%)
   (イ) 2000年度(平成12年)
    ① 小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)の手術症例数:103件
    ② ①の内、全摘出:71件(69%)
    ③ ①の内、部分切除:32件(31%)
   (ウ) 2001年度(平成13年)
    ① 小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)の手術症例数:101件
    ② ①の内、全摘出:57件(56%)
    ③ ①の内、部分切除:44件(44%)
   (エ) 2002年度(平成14年)
    ① 小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)の手術症例数:76件
    ② ①の内、全摘出:50件(66%)
    ③ ①の内、部分切除:26件)
   (オ) 2003年度(平成15年)
    ① 小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)の手術症例数:95件
    ② ①の内、全摘出:61件(64%)
    ③ ①の内、部分切除:34件(36%)
   (カ) 2004年度(平成16年)
    ① 小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)の手術症例数:99件
    ② ①の内、全摘出:67件(68%)
    ③ ①の内、部分切除:32件(32%)
   (キ) 2005年度(平成17年)
    ① 小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)の手術症例数:98件
    ② ①の内、全摘出:65件(66%)
    ③ ①の内、部分切除:33件(34%)
   (ク) 2006年度(平成18年)
    ① 小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)の手術症例数:117件
    ② ①の内、全摘出:58件(50%)
    ③ ①の内、部分切除:59件(50%)
   (ケ) 2007年度(平成19年)
    ① 小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)の手術症例数:104件
    ② ①の内、全摘出:51件(49%)
    ③ ①の内、部分切除:53件(51%)
   (コ) 2008年度(平成20年)
    ① 小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)の手術症例数:127件
    ② ①の内、全摘出:61件(48%)
    ③ ①の内、部分切除:66件(52%)

(3) 瀬戸内グループが行った42例の修復腎移植は、平成3年(1991年)から平成18年(2006年)までの間のことであり、当時の日本において実施されていた小径腎癌(腫瘍径4㎝以下)の手術は、今回の調査結果よりも、全摘出の割合が高かったであろうことは容易に想像ができる。

(4) 被告らの上記1の主張が全く事実と異なることは明白で、極めて悪質と言える。
以上

つづいて求釈明申立書について光成弁護士が解説した。

第1 釈明を求める事項
1 通称高原論文の市立宇和島病院における修復腎移植の生着率・生存率の算出に用いた資料(以下「高原解析使用資料」)は、日本移植学会から送付された文書(甲C第34号証)のみであったか。
2 その資料の他に原資料(一次資料)はあるのか。
3 甲C第34号証の資料の作成者は誰で、原資料は何か、被告高原は甲C第34号証の作成者を知っていたのか。 

第2 釈明を求める理由
1 2011年3月28日に同様の求釈明申立を行った。
2 被告は平成23年9月9日付準備書面(8)で「学会から提出された甲C34号証である。作成者・原資料については学会に尋ねられたい。」と主張。
3 被告高原は甲C34号証の資料の作成者・原資料に対する回答を拒否。原告らは2011年9月12日付準備書面(12)で回答を求めたが現在まで釈明がなされないのみならず、地裁からも書面で釈明も命じられない。

薦田弁護士が、「被告は反論できていない。準備書面13・14に対する反論もしていない。すでに、アメリカのナレスニク論文の発表があり、癌の移植は絶対禁忌から、実際に有効性を認められ、使って行こうという動きとなっている。自家腎移植もほとんど行っていない。反論をしてもらいたい。」と述べた。

被告は使える腎臓は戻すべきだと主張していたが、自家腎移植について調査の結果、京都大、東邦大、大阪大では行われていなかった。10年間で、2140件中、名古屋大、東京女子医大で12例のみだった。(0.56%)と山口弁護士は語った。


Q&A
Qテレビ愛媛:自家腎移植のリスクについて教えてもらいたい。
A山口弁護士:腎臓は1つあれば統計的には問題ない。自家腎移植は手術的にむずかしい。
 難波先生:腎臓を切り離し、もどすのが自家腎移植、切り離さず内視鏡で切除するのが部分切除である。自家腎移植の場合、元の位置に戻すわけではなく、そけい部に戻す。背部と腹部の2か所切らなくてはならず、体力的にも難しい。

Q共同通信:今回進展のあった部分は?
A山口弁護士:4cm以下の癌のある腎臓摘出、部分切除のデータで、全摘は古く、部分切除が常識という被告の主張が事実と異なることが分かった。今でも5分5分(全摘・部分切除)である。

Q毎日新聞:今後の流れについて
A光成弁護士:あと2回程度で原告側の書類提出は終わる。被告側の反論が出てくればもう少しかかるかも。その後反論がなければ、証人申請の運びとなる。
薦田弁護士:原告と被告双方の主張が出尽くした時点で、本人の尋問となる。原告のドナーの肝炎の主張を立証。修復腎に関する外国の文献の提出。

Q?:小径腎癌4cm未満の移植に関する被告の意見は?
A難波先生:論点が部分切除に移っている。保存療法をすすめているキャンベルは、小径腎癌のうち、部分切除が適用になるのは50%と述べている。残り50%は適用外で、この場合、全摘か体外に摘出して癌を切除しなければいけない。部分切除が進んでも1000~1500個の腎臓が修復腎移植に使える可能性がある。

Q朝日新聞:原告が言う不法行為とは?
A光成弁護士:被告の主張は学問的発言で不法行為には当たらないと裁判所に問いかけている。学問に重点を置き過ぎという原告の主張に関して、そうは思わない。被告の言説を学問的言説とも思えない。学問的言説とは学会等での発言と考える。

Qテレビ愛媛:先進医療に関して。又、訴訟終了後にとの厚労省からの働き掛けは無いのか。
A光成弁護士:書類上の不備について言われたことぐらいしかわからない。裁判が終わってからと言うことは聞いていない。
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://motosuketrd.blog.fc2.com/tb.php/387-5c55bb0e

トラックバック

[T5] まとめtyaiました【修復腎移植訴訟第12回口頭弁論 ご報告】

5月8日13時30分から松山地方裁判所で修復腎移植訴訟第12回口頭弁論が開かれました。被告が在籍した大学病院への調査嘱託の結果、10年間では、部分切除(41%)より全摘(59%)の割合が

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

Calender

06 ≪│2018/07│≫ 08
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

Translate【Japanese→English】

English

Profile

motosuke.net

Author:motosuke.net
神戸の震災の支援に行き身体の動かない自分に気づきました。
それからジョギングやスイミングを始め、14㎏の減量。
一応、トライアスリートです。冬場は、駅伝も走ります。
JC時代から、地域づくりに関わり、公開討論会を開くなどしました。そんな私が、2009年夏、公開討論会の当事者になってしまいました。
その後、0からのスタートとして、市議会議員に当選して活動を続けています。

Categories

Afurieito Fc2

Twitter

Twitter < > Reload

Search

Tag Cloud

地域通貨(#1)入札制度改革(#1)一票の格差(#1)政策決定(#1)ODA(#1)公式参拝(#1)ローカルマニフェスト(#1)介護(#1)チベット(#1)地方空港整備(#1)ダイオキシン(#1)消費税(#1)迷惑施設(#1)自虐史観(#2)政治指導(#1)無駄撲滅(#2)市町村合併(#2)金太郎飴(#1)市民の声(#2)まちの家計簿(#1)改憲(#1)地方空港問題(#1)安易な需要予測(#1)宗教対立(#1)靖国(#1)第3セクター(#1)合併(#1)行政改革(#3)長野県(#1)選挙制度改革(#3)システム(#1)表現の自由(#1)直接民主制(#1)リストラ(#3)混合診療(#1)人権(#1)誇り(#1)ネガティブキャンペーン(#1)大学誘致(#1)市民参加(#1)メルマガ(#1)地方分権(#1)被害者(#1)公立病院(#2)不法投棄ゴミ(#2)住民自治(#1)教科書問題(#1)財政改革(#1)公共放送(#1)入札改革(#3)キリスト教(#1)学校統廃合(#1)公開討論会(#2)議会(#1)談合(#3)情報公開(#4)歴史認識(#1)原子力発電(#1)九島架橋(#1)リサイクル(#1)地元主義(#3)医療(#1)歴史教科書(#3)ごみ処理費用の外部化(#1)入札監査(#1)道徳(#1)台湾(#1)議員任期(#1)農業(#1)事業仕分け(#1)倫理(#1)公務員給与(#3)知事(#1)ジェンダーフリー(#1)自治体規模(#1)自虐教科書(#1)教科書採択(#1)食の安全(#1)マニフェスト(#4)契約(#1)コスト(#1)中曽根(#1)A級戦犯(#1)プロポーザル(#1)英霊(#1)ゴミ処理(#1)会議手法(#1)民主主義(#1)リーダーシップ(#1)ゴミ減量(#3)政策棚卸し(#1)市民意識(#1)市役所改革(#2)公教育(#1)税金の無駄遣い(#1)食糧安保(#1)公約(#1)イラク(#1)年金(#1)世襲議員(#1)加害者(#1)市長選挙(#1)ネット利用(#1)教科書(#1)生活者重視(#1)家計簿(#1)田中康夫(#1)契約違反(#1)アリバイ民主主義(#1)対中政策(#1)財政出動(#1)

Indicator of motivation

Ranking

FC2Blog Ranking

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Mobile

QR